身体に良い食事とは?

 身体に良い食事とは?と聞かれて、すんなりと答えられる人はなかなか少ないのではないか、と思います。かくいう私も実際により専門的な部分に関してはまだまだ勉強中の身です。今回は身体に良い食事について、現状数多くの信頼できる研究によって本当に健康に良いと考えられている食品、逆に悪いと考えられている食品について、そして食事をとること、噛むことの重要性についてまとめていきたいと思います。

現在健康の良し悪しがはっきりとしている食品

『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』(津川友介著、東洋経済新報社)より

 

 現在、数多くの信頼できる研究によって健康の良し悪しがはっきりとしている食品は上の図の通りです。それでは、ここからはそれぞれの食品について見ていきたいと思います。

魚は心筋梗塞やがんのリスクを下げる

 魚が心筋梗塞に与える良い影響として、魚の摂取によって、心筋梗塞による死亡リスクが36%低下したという研究結果があります。特に魚に含まれるオメガ3脂肪酸EPA(エイコサペンタエン酸)がそれらのリスク低下に寄与していることが分かっています。

がんに関しては、乳がんはオメガ3脂肪酸換算で1日0.1g摂取することでリスクが5%低下すること、大腸がん肺がんに関してもそのリスクを下げること、そして前立腺がんに関しては予防効果はありませんが、がんになった際の死亡リスクが低下する可能性が示唆されています。

魚はどのくらい食べるべきか?

 2016年欧州の権威ある栄養学雑誌に掲載された12個の観察研究のデータを統合したメタアナリシスによると、60g摂取した時に一番死亡リスクが低くなるという結果が掲載されました。それ以上食べてもプラスアルファのメリットは少ないと考えられています。

野菜と果物は心筋梗塞、脳卒中のリスクを減らす

 野菜や果物の摂取量が1単位(=80キロカロリー〜※それぞれの食品の上記カロリーに当たる量のため、食品の種類によって異なる)増えると、心筋梗塞、脳卒中のリスクが4%下がることがわかっています。また、全死亡率に関しては果物1単位増えるごとに、6%低下、野菜に関しては5%低下することが分かっています。また、果物をとっている人ほど(赤肉腫のマスクメロン以外)、糖尿病のリスクが低いことも判明しています。

野菜や果物はどのくらい食べるべきか?

 これについては、1日の摂取量が5単位(約400g)を超えると、それ以上とっても死亡率は変わらないことが分かっています。

野菜・フルーツジュースはデメリットしかない

 野菜やフルーツは値段も高いですし、なかなか量を食べられない、保存が効きにくい、という観点からジュースで摂取することも多いと思います。しかし、ジュースでの摂取は食品として摂取する時と同じようなメリットを享受することはできないことがわかっています。理由としては、ジュースへの加工過程で不溶性の食物繊維が取り除かれてしまっているため、果糖のみを摂取している状態であるからです。実際、フルーツジュースを飲むことで糖尿病のリスクが上昇した、という報告もあります。

健康に良い「茶色い」炭水化物と悪い「白い」炭水化物

 

『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』(津川友介著、東洋経済新報社)より

 

 健康に良い、そして悪い炭水化物についてはそれぞれ上記図にまとめました。私たちの普段の生活で馴染みのある炭水化物はどちらかというと、「白い」炭水化物の方だと思います。わたしたちに馴染みの深い白米や小麦粉は柔らかく、食べやすくするために精製された食品です。精製される前が玄米、全粒粉と呼ばれます。精製によって白米であれば胚芽、ぬか、小麦粉は胚芽、表皮が取り除かれた状態です。

白い炭水化物は≒糖!?

 まず、炭水化物とは何か?について整理したいと思います。特に昨今は炭水化物と糖質が混同されて使用されていますのでここで今一度、整理します。(炭水化物=糖質+食物繊維)です。先ほど、精製について触れましたが、精製の過程で食物繊維やビタミン等栄養成分が取り除かれてしまいます。つまり、わたしたちに馴染みの深い白米や小麦粉は極端に言うと、お砂糖を食べているのと同じである、と言うことができます。

実際、茶色い炭水化物に関しては動脈硬化、糖尿病のリスクを下げて、死亡率を低下させる報告があります。その他、ダイエット効果(減量、BMI低下、腹囲が細くなる)、便秘、憩室炎にも予防効果があります。一方、白い炭水化物に関しては糖尿病のリスクとの間に正の相関がみられ、とりわけ女性にその傾向は顕著に見られます。

オリーブオイル、ナッツは脳卒中、心筋梗塞、がん、糖尿病のリスクを下げる

 地中海沿岸地域で食べられる、「地中海食」は健康に良い、という地位を最も確立している食文化です。地中海食の中心はさきほど説明した魚とオリーブオイル、ナッツです。地中海食には脳卒中、心筋梗塞、がん、糖尿病のリスクを下げる効果があると、複数の研究から明らかになっています。

加工肉、赤い肉は百害あって一利なし

 2015年にWHO(世界保健機関)の専門組織IARC(国際がん研究機関)が、「加工肉は発がん性があり、赤い肉はおそらく発がん性がある」と発表しました。実際にこれらの食品は大腸がんのリスクを高め、その他脳卒中、心筋梗塞、動脈硬化による死亡率を上昇させることが分かっています。

食事をとること、噛むことのメリット

 ここまで、身体に良い食事についてみてきましたが、さいごにそもそも食事をとること、そして噛むことのメリットについて説明していきたいと思います。

こんなにあった!朝食の役割!

 朝食には体温を上げて、1日のリズムを整え、活動を始めるためのエネルギー補給としての役割があります。「体内時計のリセット」「肥満防止」の効果もあります。また、脳がベストパフォーマンスを発揮するためにも重要で、具体的には脳は身体の全エネルギーの20%を消費します。起床時は1日の中で最も血糖値が低く、朝や午前中にぼーっとするのはこのためで、脳のエネルギー不足と言えます。つまり、朝食をとることでこれらの効果を享受でき、ベストな状態で仕事や学校生活を送ることができます。

「噛む」ことの重要性

 噛む、ということも非常に重要です。噛むことでセロトニンが活性化します。セロトニンは覚醒や気分、意欲などに関係する物質です。セロトニンが活性化することで脳が覚醒モードになります。また、マウスを用いた研究で、行動のメリハリがつくこと(三叉神経から脳に刺激が伝わるため)、記憶にも好影響(海馬で神経新生が認められた)があります。

 

 

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