2022年2月10日に行われたじっちゃまこと、広瀬隆雄さんの楽天証券ライブセミナーの要約をしていきます。
○投資ストラテジーの結論
・今年は指数より個別株をプレーすべき。
○マクロ視点の要約
・次回FOMC(3月) 利上げ(0.25%)が開始される。その次のFOMC(6月)でQTも並行して開始する。
・政策金利について(現在は0〜0.25%)、普通はインフレ率より少し高めに政策金利を設定する。
→先進国、経済が成熟した国ではインフレ率より低めであってもさして問題ではない。しかし、長期にわたってその状態が続くと影響が出てくる、それが今。
・新型コロナの落ち込み2兆ドルに対して8兆ドルの支援があった。それがインフレ、という点で今影響が生じている。
→それに対してFRBはQTにより3兆ドル前後の引き締めを行うことをシグナルした。
・消費者物価指数は7%(政策金利とのスプレッドは7%)
・前回FOMCではFRBが言いたかったこと、引き締めのメッセージを伝えられなかった(事前の観測記事でマーケットが動揺したため)。3月にもう一回伝える必要がある。
・平均時給
上昇幅が大きくなってきている(賃金インフレはクセになり、抑えにくい)。
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○決算ハイライト
□メタ(FB)
・決算は悪かった。
・TikTokの脅威に晒された、AppleのiOSのアルゴリズム変更により広告ビジネスが揺らいだ。
□アマゾン(AMZN)
・決算は悪かった。
・EPSの大幅な上昇はリヴィアンの評価損益分による要因(米国会計規定の変更によるところも)で大きなノイズ
□アップル(AAPL)
・決算良かった。
・iPhone 、Mac売上(半導体の影響懸念の中)良かった。
□マイクロソフト(MSFT)
・決算は良かった。
・コロナ禍の好影響で下駄を履いている可能性と考えることもできる(Xbox)。
・アクティビジョン・ブリザードの買収は守りの買収だった(Xboxをプロテクトするための)
□アルファベット(GOOG)
・決算は良かった。
※広告モデルの違い
・Googleは位置情報に基づいたもの。
・メタ(インスタグラム)は自分達の町内、近い中で(興味のある)の広告に強い。
→これが今回の決算で明暗を分けた。
□テスラ(TSLA)
・決算は良かった。
・業績を決める重要な要因は納車台数
・工場稼働による半導体の確保が課題
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○石油関連銘柄
※見境ない増産の可能性は低い
→機関投資家のプレッシャー、シェール技術の頭打ち感(今は重要な油田アセットを温存する戦略が出てきている)のため。
○参考銘柄
□コンチネンタルリソーシーズ(CLR)
・シェールオイルのピュアプレイ銘柄
□ヘス(HES)
・南アメリカのガイアナに巨大なオフショア油田を発見、長期に渡って安定的な生産の見通し、そのためPERが比較的高い。
□シュルンベルジェ(SLB)
・石油会社へのサービス企業(IT技術)
・石油探索活動が増えると恩恵を被る。
□トランスオーシャン(RIG)
・オフショア石油リグの最大手
・大規模、難易度が高いリグに特化
・先行投資(負債)が多い。
・石油価格上昇で恩恵を被る。
□テクニップFMC(FTI)
・石油サイクル後半で商機が拡大する。